七 久 里
STORY
2021年から始まったコロナ禍で苦境に立たされたのは、私たちのような生産農家も同じでした。
特に飲食店さんに卸していた農家は飲食店さんの営業休止や来客減少によって、納める予定のものが納められなくなるなど、いろんな形で影響が出てしまっていました。
だからといって誰も責めるわけにもいきません。
生産するものは違っても、全国各地で多くの農家が先行きが見えなくなりはじめた中で、そんな農家同士が力を合わせて、「何か新しい価値を生めないだろうか?」。
これが「七久里島」の発想のスタートでした。
全くは違うものを作る農家でも、それぞれがよりよい品質、美味しさを追求していることは同じ。
その一流を目指す思いをもつ農家同士のコラボ作品ができたら、それはきっとこれまでになかった美味しさと価値を生み、また、その価値を消費者のみなさんに認めていただけたなら、まだまだ苦境の農業もがんばりようがある!そう信じて立ち上げた挑戦でした。
そして、私たちがコラボをしたのが、沖縄・西表島のパイナップル農家さんだったのです。
実は、私たちの作ったトマトジュースは「INTERNATIONAL TASTE INSTITUTE」というベルギーで開催されている飲料食品のミシュランともいわれる国際コンテストにおいて、「星」を獲得していたのですが、あるイベントで同じコンテストで「星」を獲得されていたパイナップルジュースと出会い、その濃厚なのにさわやかで香りや後味がすばらしい味わいに、「このパイナップルジュースと合わせてみたらどうなるだろう」というこれまでにない組み合わせを試してみたくなったのです。



そのパイナップルジュースをプロデュースされた方に、この生産農家さんをつないでいただき、早速、試しに少量のパイナップルジュースを仕入れて、みんなでいろいろな比率で混ぜて、風味などを確かめていったのです。
最終的にこれだ!という比率にたどりつくのですが、そもそも、トマトとパイナップルの単独果汁をミックスしたジュースが世に出ているかと調べると、どこにも見つからなかったのですが、この組み合わせはトマトの弱点を見事に消してくれたのでした。
いいトマトを使ったトマトジュースでも、トマトの特徴でもある野菜的な香りは果汁にするとはっきりと出てきます。
また、甘味のあるトマトはそれだけでもおいしいのですが、最後に少しトマトの余韻がやはり残ります。
多くのトマトジュースが苦手な方の理由は、その青臭さであるようなのですが、これに香りと後味の余韻が長いこのパイナップルジュースを混ぜることで、最初と最後に感じていた青臭さが甘い香りと余韻に変わったのです。
それはもう驚き以外の何物でもありませんでした。
「これは美味しい!」
みんなが納得した風味の良さは、さすが星獲得をしたジュースの実力と、濃厚なうまみを持つ私たちのトマトの合作が実現したオリジナルの風味でした。
世の中にはたくさんの野菜や果物のジュースがあるのに、この組み合わせがなかったことが不思議なくらい美味しいのです。
これは商品化するべきだと考えました。
そして、これこそ、私たち農家がコロナ禍でも負けないでいいものを作り続けようという思いの証としたかったのです。
PROJECT




初めてのコラボ
「七久里島のJ」
(ななくりじまのジェイ)
これは、長野の山あいの小さなトマト農家が、遠く離れた沖縄の離島・西表島(いりおもてじま)のパイン農家の協力を得てたどり着いた味覚追求の物語であり、既成の農産物市場への挑戦の物語です。
その名も「七久里島のJ」。まだ誰も味わったことのないトマトジュースの“コク”と、ピーチパインジュースの“さらりとした甘さ”を絶妙なバランスでブレンドし安定生産できるところまで、私たちはとことん開発にこだわりました。
この味で、この飲み心地で、トマトジュースとパイナップルジュースの既成概念を変えたい!
私たちはそう考えています。
「七久里島のJ」は、完全オーダーメイドになっております。
販売店様においては、お取り扱いが可能な場合、最小ロットでご提供させていただきます。
また、同様にオリジナルのジュースもOEMにて対応可能です。
お気軽にお問合せください。
※ 商品名にある「七久里島」は、当社「七久里農園」が所在する長野県飯田市の日当たりの良い緩斜面集落の名前である「七久里」に、ピーチパインジュースの故郷である沖縄・西表島が持つ「楽園の島」のイメージを組み合わせた実在しない空想上の島です。